東京で25年。風雨を歌に、光に変えて
秦千懿 来日25周年記念 Dinner Concert
東京は、美しい街です。
けれど同時に、とても厳しい街でもあります。
とりわけ、異国の地で音楽の道を歩む者にとって、
この街の舞台は華やかである一方、
そこに立ち続けることは決して容易ではありません。
競争の激しい環境の中で、
技術を磨き、言葉を学び、人とのつながりを築き、
一つひとつの機会を自らの力でつかみ取っていく。
その積み重ねの先に、ようやく舞台の数分間があります。
多くの方が目にするのは、ライトに照らされたその瞬間だけかもしれません。
けれど、その一瞬の輝きの裏には、
異郷で積み重ねてきた長い年月と、
静かで地道な努力の日々があります。
秦千懿は、中国・四川音楽学院を首席で卒業後、来日。
武蔵野音楽大学大学院で学び、声楽家として、そして表現者として、
東京という街で歩みを重ねてきました。
その道のりは決して平坦なものではありませんでした。
けれど、だからこそ今の歌声には、
技巧だけではない、時間が育てた深みと真実があります。
舞台の輝きは、日々の鍛錬の中から生まれる
声楽の世界は、華やかに見えて、実はとてもストイックです。
ひとつの母音を繰り返し練習し、
呼吸、響き、発音、音色を細やかに整え続ける。
観客も拍手もない時間の中で、
自分の声と誠実に向き合い続けること。
その積み重ねが、舞台での自由さや表現の豊かさを支えています。
武蔵野音楽大学大学院修了から20年を経た今もなお、
秦千懿は恩師・松本美和子先生のもとで学びを重ね、
さらに数年前には研修生として再び大学に戻り、
あらためて自らを鍛え直しました。
それは、まだ足りないからではなく、
本当に音楽を愛しているからこそ。
遠くまで歩んできたからこそ、
技術を磨き続けることの大切さを、誰よりも知っているのです。
音楽は、仕事である前に、生きることそのもの
東京で音楽を続けていくことは、
「好き」という気持ちだけでは支えきれない現実とも向き合うことです。
舞台の準備に全力を注いでも、
結果が思うように返ってこないこともある。
生活の現実を抱えながら、
それでも高い集中力と表現力を保ち続けなければならない。
時には、立ち止まりたくなることもあります。
もっと安定した道を選ぶべきではないかと、
自分に問いかけたことも、一度や二度ではありません。
それでも、音楽から完全に離れることはできない。
旋律が流れれば心が動き、
歌えば、自分が自分でいられる。
秦千懿にとって音楽とは、
単なる職業ではなく、人生そのもの。
だからこそ、その歌声には、
過ぎてきた時間も、乗り越えてきた想いも、自然に息づいています。
なぜ「A Night of Classical Crossover」なのか
今回の記念公演のタイトル
A Night of Classical Crossover
には、秦千懿が長年大切にしてきた音楽観が込められています。
クラシックの確かな技術と美しさを土台にしながら、
より多くの人の心に届く親しみやすさ、
そしてジャンルを越えて広がる表現の可能性を追求すること。
それが、彼女が長く愛し、探求してきた
Classical Crossover / Semi-Classical
という世界です。
この夜のステージでは、
中国歌曲、日本のポップスや演歌、
イタリア歌曲、オペラ・アリア、
そして欧米の名曲まで、
言語も文化も越えた多彩な作品が一つの流れとして響き合います。
異なるジャンルを並べるのではなく、
一人の表現者が歩んできた時間と感性によって、
ひとつの物語として紡いでいく。
それが、このコンサートの大きな魅力です。
特別共演にもご注目ください
本公演では、鍵盤クロスオーバーユニット
との特別共演が実現します。
インドネシア出身のスーパーエレクトーン/キーボード奏者 Lui(ルイ) と、
プロデューサー兼キーボーディスト MAYA によるこのユニットは、
Pops、Jazz、Rock、Fusion、民族音楽など、
多彩な要素を自在に行き来しながら、
独自のサウンドスケープを創り上げています。
さらに、声楽ゲストとして、
張澤勇(バス・バリトン):上海音楽学院声楽教授
劉子真(テノール):在日声楽家
も出演予定。
ソロだけではなく、
さまざまな声と響きが交差する、
記念公演ならではの豊かな舞台をお届けします。
この一夜に込めるもの
2026年6月27日。
この公演は、単なる節目の記念コンサートではありません。
東京で25年、
音楽とともに歩み続けてきた時間への感謝。
支えてくださった方々への感謝。
そして、これから先へ向かう、新たな一歩。
そうした想いを込めてお届けする、
特別な一夜です。
Dinner Concertという形だからこそ、
音楽を聴くだけでなく、
同じ空間をともにし、
余韻を味わい、
人と人とがあたたかくつながる時間も生まれます。
舞台の上だけではない、
音楽がもたらす本当のぬくもりを、
ぜひ会場で感じていただけたら幸いです。
公演情報
秦千懿 来日25周年記念
A Night of Classical Crossover|Dinner Concert
日時
2026年6月27日(土)
Schedule
17:00 Reception
17:30–19:30 Concert
18:10–20:10 Dinner
※ お食事は第一部終了後に提供予定
会場
トップレストランバー
東京都台東区上野4丁目4−6 9F
アクセス
JR御徒町駅 北口より徒歩約3分
東京メトロ 上野御徒町駅 C2出口よりすぐ
料金
12,000円(税込・お一人様)
【ディナーコース+フリードリンク+コンサート含む】
完全予約制
席数限定・満席になり次第受付終了
予定曲目(抜粋)
・春天的芭蕾
・愛の讃歌
・Reflection(Mulan)
・Opera 2(Vitas)
・誰も寝てはならぬ (オペラ《トゥーランドット》より)
※ 曲目は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
ご予約について
ご予約の際は、お名前・人数・ご連絡先を添えてお申し込みください。
詳細は、下記掲載のQRコードまたは各種SNS・連絡先をご確認ください。
どうぞ皆さまお誘いあわせのうえ、
2026年6月27日、上野にてお会いできますことを楽しみにしております。
